井戸ポンプの基本的な仕組み
今回は、手押しポンプを例にして、井戸のポンプの基本的な仕組みと構造・原理について紹介してみたいと思います。最初に、最もわかり易い例で原理を説明すると、コップに入ったジュースをストローを使って飲むときのことをイメージしてみてください。
ストローを吸うとジュースが上がってきますが、ストローを吸う事によって、ストロー内の空気が吸って真空が作られます。そして、ストローの周りにあるジュースの表面上は、大気圧が掛かっている状況になっているのですが、真空と大気圧の働きによってジュースが吸い上げられていくことになります。
これが、ポンプの基本原理です。
もう一つポンプの原理として関わってくるのが、吸い上げた水を送り出す「押し出し」という作用です。
これは水鉄砲等をイメージしていただくとわかり易いでしょう。 この吸い上げ作用と押し出し作用を、バルブを使ってコントロールするのがポンプの基本構造になります。
井戸水を吸い上げる際には、井戸側のバルブが開き、ピストン側のバルブが閉じることによって、吸い上げの作用によって水がシリンダー内に吸い上げられていきます。 この時、ピストンより上にある水が、ポンプの外に押し出されて行きます。
次にピストンを下げていきますが、この時、井戸側のバルブは閉じ、ピストン側の弁が開くことによって、ピストンの位置を下方に持って行き、ポンプの外へ押し出す力を確保していきます。このように弁のついたピストンの上下移動の動作を繰り返すことによって、井戸から水を汲み上げる仕組みが、井戸ポンプの構造となっているのです。