水道をひねれば、そのまま喉を潤すことのできる水の美味しさ、ひと気のない山裾を流れる小川からすくい上げた水の透明度、人口分の水分を賄うに足る大きなダム。日本にはこれだけの水資源があります。
ところが、世界には水道がない地域も多く、川や湖沼は枯れ、ダムと工業と農業と生活とで水の奪い合いを行っているような、絶対的な水資源不足に襲われている国もたくさんあります。
アフリカやアジアの一部では、人が生きていく上で必要とする水さえ満足に手に入らず、水を求めて点々と移動を繰り返す部族や、毎日朝から晩まで水場と住居とを往復することで終えてしまう生活を繰り返す人が今もいます。
人は水なしでは生きていけません。水の確保は命の確保です。
地球に水はどれくらいある?
地球の表面の70%は水で覆われているといいます。その水の98%以上は海水で、淡水はたったの1%ちょっとに過ぎません。その1%の水も大半が北極・南極の氷として存在し、流れ溜まる「水」は地球上に存在する水分のわずか0.01%以下。温暖化が進んで、万年氷がとけだしても、この数字はほとんど変わりありません。
そのわずかな水を、人や動物、植物が分け合っていかなければならないのです。