私たちの生活に欠かせない水は、毎日あたり前のように使用しています。しかし海外に出かけてみると、水の環境は各国違いがあるということが分かります。
国によっては、飲み水を飲むとおなかを下してしまうこともあります。私などは、東京の水にすっかり慣れた後は、実家に帰った時におなかが緩くなっていました。同じ日本の中でも、そんなことがあるのです。
その大きな原因として、水の種類が違うということがあげられます。
水には、軟水と硬水があります。その違いは水分の中にあるカルシウムやマグネシウムといった、ミネラル成分の量の違いです。ミネラル成分が多ければ多いほど、硬度が高く硬水となります。私の実家は湧水を取水していて、成分上かなりの硬水でした。
例えば、ヨーロッパやアメリカの水のほとんが硬水になるので、やはりたくさん飲みすぎると下痢になってしまいます。日本ではほとんどが軟水のため、そういった心配はありません。なぜそのような違いが生まれてくるのでしょうか?
それは地形・地層・天候に大きな影響があります。日本の場合、世界的に比べても降水量が平均値の二倍あるといわれています。一見、水に恵まれているように感じますが、一人あたりの降水量としては、世界平均の25パーセントです。なので一人当たりが使用できる水の量は少ないということになります。
また、日本の地形の特徴として、南北に長く日本列島はできています。そして、多くの山からなる山脈も多くあります。川も上流から下流までの急な流れのところも多く、せっかく多くの降水量があっても、一気に海まで雨が流れてしまいます。時間が短時間であると、地層に水分がいきわたる時間が短いといえます。よって地下水がたまりにくいという地形になります。
また日本の地層の特徴として、石灰岩などが少ない地形だといえます。石灰岩の中には、マグネシウムなどの多くのミネラル成分が含まれています。そういった地層をゆっくりと時間をかけて浸透していった水は、多くのミネラル成分を含んだ硬水になります。